Rapidus、シーメンスと2nm半導体設計に向け協業を開始
Rapidus株式会社(本社:東京都千代田区麹町4丁目1番地、代表取締役社長兼CEO:小池淳義)は本日、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(以下、シーメンス)と2nm世代以降の半導体設計・製造プロセスにおける戦略的コラボレーションを締結したと発表しました。Rapidusは、シーメンスが提供する、半導体設計から製造に至るまで、物理検証・製造最適化・信頼性評価を高精度かつ効率的に実現する業界標準の検証ソリューションであるCalibre®プラットフォームを基盤としたPDK(Process Design Kit)の共同開発を行い、設計・検証のエコシステムを構築します。
この協業では、Rapidusが掲げるMFD(Manufacturing For Design:設計のための製造)という概念の具現化を目指します。MFDにより、顧客が設計した製品は、その製造初期段階から高い歩留まりを達成し、短TAT化を実現していきます。RapidusとシーメンスEDAは、前工程から後工程までの設計・検証・製造フローを統合的に支える「リファレンスフロー」の構築にも取り組み、RapidusのRUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)において円滑に開発できる環境を提供します。
Rapidusはこの取り組みを通じて、設計から製造までを一貫して国内で完結できる体制を整えるとともに、設計データのセキュアな管理、製造トレーサビリティの確保、EDAソリューションとの連携による情報漏洩リスクの低減など、サプライチェーン信頼性の強化を進めていきます。
シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのシーメンスEDA CEO マイク・エロー(Mike Ellow)氏は、次のように述べています。「Rapidusとの協業は、シーメンスのEDAテクノロジーが新たな製造拠点に深く統合されることを意味します。CalibreやSolidoをはじめとする製品群を活用したリファレンスフロー構築を通じて、信頼性・拡張性・安全性に優れた半導体製造の未来を共に創り上げていきます。」
Rapidus代表取締役社長兼CEOの小池淳義は次のように述べています。「Rapidusは、製造と設計の相互最適化に注力しており、お客様の要望が飛躍的に速く最先端の半導体チップとして具現化する設計環境の提供に力を入れていきます。シーメンスとの協業は、この相互最適化、DMCO (Design- Manufacturing Co-Optimization) コンセプトを具現化するものとなります。また、PDKやIPの検証環境の整備にとどまらず、リファレンスフローの形でオープンに展開し、業界全体の活用を促進していきます。Rapidusは最先端のファウンドリーとして2nm GAA(ゲートオールアラウンド)プロセスのMFDを実現することで、テープアウトまでの期間を飛躍的に短縮します」。
【Rapidus株式会社について】
Rapidus株式会社は、世界最先端のロジック半導体の開発、製造を目指す企業です。設計、ウェーハ
工程、3Dパッケージなどのサイクルタイム短縮サービスの開発・提供によって、新産業創出を顧客と共に推進していきます。
半導体を通して人々を幸せに、豊かに、人生を充実したものにするために。私たちは、挑戦し続けます。
本社:東京都千代田区麹町4丁目1番地
設立:2022年8月10日
経営陣:取締役会長 東哲郎、代表取締役社長兼CEO 小池淳義
事業内容:半導体素子、集積回路等の電子部品の研究、開発、設計、製造及び販売等
資本金等:73億4,600万円(2022年11月時点。資本準備金の額を含む。)